Y染色体R1b系統

Y染色体ハプログループR1b系統

アイルランド上王 コラ・ウァイス

4世紀アイルランドのコラ・ウァイス上王(Colla Uais)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)(注2)。コラ・ウァイスの子孫は、アイルランド、スコットランドを中心として大いに繁栄を極めた(注3)(注4)。
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ニコラウス・コペルニクス

地動説を唱えた天文学者・ニコラウス・コペルニクスのY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。これは、コペルニクスの毛髪と遺体から得られたサンプルをそれぞれ解析した結果によるものである。
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ジョン・アダムズとジョン・クィンシー・アダムズ

アメリカ大統領・ジョン・アダムズと彼の息子ジョン・クィンシー・アダムズのY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。
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注1)ISOGG"Famous dna"

ユリシーズ・S・グラント

アメリカ合衆国の第18代大統領・ユリシーズ・S・グラント(Ulysses S. Grant, 本名:ハイラム・ユリシーズ・グラント, Hiram Ulysses Grant, 1822-1885)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。
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ユリシーズは、アメリカ史上初の陸軍士官出身の大統領で、インディアン政策に関しては、保留地政策の支持者であり、保留地囲い込みに従わない部族は絶滅させるとの姿勢を貫いた。西部インディアン部族の最大反抗勢力であるスー族に対し、雪深い真冬に保留地への全部族員移動を命じて反感を増大させ、戦乱のきっかけを作った。1872年3月3日には、アメリカを訪問した岩倉使節団と会見したが、使節団に対し、キリスト教禁教を続ける明治政府の政策を激しく非難し、琉球の帰属問題にも介入するという愚を犯している。


チャーリー・ローズ

アメリカのジャーナリストでトークショー番組の司会を務めるチャーリー・ローズ(Charlie Rose, 1942 -   )のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。チャーリー・ローズのキャラクターは、アメリカ版の田原総一朗とも言われる。
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チャールズ・ダーウィン

学者・チャールズ・ダーウィンのY染色体は、彼の玄孫クリス・ダーウィン(注1)から採取されたサンプルを解析した結果により、ハプログループR1b(R-M343)であると判明している(注2)。
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フレッド・フェルプス

アメリカの宗教家で、ウエストボロ・バプティスト教会の牧師・フレッド・フェルプス(Fred Phelps, 1929 - 2014)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。
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チェ・ゲバラ

アルゼンチン出身の左翼革命家で、キューバ革命のゲリラ指導者・チェ・ゲバラ(本名:エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。
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リチャード・ブルッキング

ニュージーランドのギズボーン地方に住むマオリの諸部族の一つである、ンガイ・タマヌヒリ(Ngāi Tāmanuhiri)の酋長(注1)・リチャード・ブルッキング(Richard Brooking)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注2)。
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注1)ニュージーランド・ギズボーンでのジェノグラフィック・プロジェクトのチームホストも務めていた。

アレックス・ヘイリー

『ルーツ』や『マルコムX自伝』の著者として知られる作家・アレックス・ヘイリー(Alexander Murray Palmer Haley, 1921-1992)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。これは、アレックス・ヘイリーの甥にあたるクリス・ヘイリー(Chris Haley, 1930-2010)から採取されたサンプルを解析した結果に基づくものである(注2)。アレックス・ヘイリーの曾祖父・ウィリアム・バウ(William Baugh)は、スコットランド出身の白人である(注3)。
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注2)Honoring Our Ancestors"Haley Family of Roots Fame Joins the DNA Game" by Megan Smolenyak Smolenyak

スペンサー・ウェルズ

ジェノグラフィック・プロジェクトのプロジェクト・ディレクターであるスペンサー・ウェルズ博士(Dr. Spencer Wells, 1969-   )のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。ウェルズ姓は、父祖がイギリスのウェールズ地方出身であることを表す姓である。
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ブライアン・ウォルシュ

『TIME』誌の元東京支局長でシニア・エディター・ブライアン・ウォルシュ(Bryan Walsh)のY染色体は、ハプログループR1b(R-M343)である(注1)。ウォルシュ姓は、父祖がイギリスのウェールズ地方出身であることを表す姓である。
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Y染色体ハプログループR1b1系統

フランクリン・ピアース

アメリカ合衆国の第14代大統領・フランクリン・ピアース(Franklin Pierce, 1804-1869)のY染色体は、ハプログループR1b1(R-L278)である(注1)(注2)。フランクリン・ピアースの父系祖先・トーマス・ピアース(1623-1683)(注3)はイングランド・ノーフォーク州ノリッチに生まれ、マサチューセッツ湾植民地に入植した人物である(注4)。
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注4)"The Life of Franklin Pierce" 1852, Chapter 1

ジェームズ・ブキャナンJr.

アメリカ合衆国の第15代大統領・ジェームズ・ブキャナンJr.(James Buchanan, Jr. 1791-1868)のY染色体は、ハプログループR1b1(R-L278)である(注1)。彼の父系祖先は、北アイルランドの出身で、ジェームズ・ブキャナンJr.の父、ジェームズ・ブキャナン1世は、1783年に北アイルランドからアメリカへ移住した人物である。
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Y染色体ハプログループR1b1a1a2系統 【王家の遺伝子】

ツタンカーメン(トゥト・アンク・アモン)

スイスのiGENEAという個人向け遺伝子情報解析会社が、2011年に古代エジプト第18王朝のファラオ・ツタンカーメン(在位:紀元前1333年頃-紀元前1324年頃)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)であることを解析した(注1)(注2)(注3)。しかし、一方で分析の方法や解釈に異論があり、確定的ではない(注4)。
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DYS 393 390 19 391 385a 385b 456 458 439 389i 392 389ii
Alleles 13 24 14 11 11 14 15 16 10 13 13 30

DYS 635 Y-GATA-H4 437 438 448              
Alleles 23 11 14 12 19              

注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2014による表記では「R1b1a2(R-M269)」である。

ロシアのニコライ2世

ロシア帝国の皇帝・ニコライ2世(Nicholas II, 1868-1918)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)(注2)(注3)。
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      (エギルマール1世)       (オルデンブルク伯ディートリッヒ)      (デンマーク王フレゼリク1世)         (ロシア皇帝ニコライ2世)
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DYS 393 390 19 391 385a 385b 456 458 439 389i 392 389ii
Alleles 13 24 14 10 11 14 16 17 11 13 13 29

DYS 635 Y-GATA-H4 437 438 448              
Alleles 24 12 15 12 19              

ニコライ2世の男系祖先は、デンマーク王室につながるオルデンブルグ伯・ディートリッヒ(Dietrich, Count of Oldenburg, 1398-1440)で、オルデンブルク伯家の祖はエギルマール1世(Egilmar I, Count of Oldenburg, 1040-1112, 在位:1101-1108)である。オルデンブルク伯はもとドイツのザクセン公の家臣で、ドイツ・ニーダーザクセン州オルデンブルクを本貫とし、1180年に独立した家柄(注4)。

注3)"Supporting Information (The last Russian emperor)" (PDF). Retrieved 2011-05-12.
注4)"Y chromosome of Tsar Nicholas II"(Dienekes.blogspot.com. Retrieved 25 February 2015)

イギリス・エディンバラ公フィリップ殿下

イギリス女王・エリザベス2世の王配であるエディンバラ公・フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh, 1921-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)(注2)。
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      (エギルマール1世)        (オルデンブルク伯ディートリッヒ)     (デンマーク王クリスチャン3世)           (フィリップ殿下)
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フィリップ殿下の父は、ギリシャ及びデンマーク王子であったアンドレオス(1882-1944)で、祖父はギリシャ王・ゲオルギオス1世(1845-1913)である。ゲオルギオス1世の父は、グリュックスブルク家のデンマーク王・クリスチャン9世(1818-1906)で、男系の祖先は、デンマーク=ノルウェー王・クリスチャン3世(1503-1559)につながる。クリスチャン3世の父はデンマーク王・フレゼリク1世にあたる。グリュックスブルク家は、ドイツのザクセン公の家臣で、ドイツ・ニーダーザクセン州のオルデンブルクを本貫とするオルデンブルク伯・エギルマール1世(Egilmar I, Count of Oldenburg, 1040-1112, 在位:1101-1108)を家祖とする家柄(注3)。

注3)"Biographisches Handbuch zur Geschichte des Landes Oldenburg"(PDF; 6,8 MB). Isensee-Verlag, pag. 126, 127, ISBN 3-89442-135-5

ノルウェー王・ホーコン7世

ノルウェー王・ホーコン7世(Haakon VII, 1872-1957)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)。
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   (デンマーク王クリスチャン9世)      (デンマーク王フレゼリク8世)       (ノルウェー王ホーコン7世)        (ノルウェー王オーラヴ5世)
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ホーコン7世は、デンマーク王・フレゼリク8世の次男で、本名はクリスチャン・フレゼリク・カール・ゲオルク・ヴァルデマー・アクセル(Christian Frederik Carl Georg Valdemar Axel)だったが、ノルウェー王に即位するにあたって、ノルウェー風にホーコン7世と改名した。(※名前は似ているがノルウェー王・ホーコン6世とは父系の関係は無い)

1909年、大日本帝国陸軍が八甲田山での冬季軍事訓練中に遭難死した事故に哀悼の意を表し、この事故に対する見舞いを兼ねて、明治天皇に「スキー」を贈呈した。これがきっかけとなり、日本とノルウェーのスキー交流が始まった。ホーコン7世の御令息は、アムステルダムオリンピックの金メダリストとして有名なオーラヴ5世である。

ホーコン7世の父系の曾祖父・フリードリヒ・ヴィルヘルム(シュレースヴィヒ=ホルシュタイン=ゾンダーブルク=グリュックスブルク公)は、1779年に断絶していた古グリュックスブルク家の家名を引き継いだ新グリュックスブルク家で、血統上の男系の祖先はデンマーク=ノルウェー王・クリスチャン3世(1503-1559)につながり、その先は」ドイツのザクセン公の家臣で、ドイツ・ニーダーザクセン州のオルデンブルクを本貫とするオルデンブルク伯・エギルマール1世(Egilmar I, Count of Oldenburg, 1040-1112, 在位:1101-1108)に連なる家柄(注3)。


ザカリー・テイラー

アメリカ合衆国の第12代大統領・ザカリー・テイラー(Zachary Taylor, 1784-1850)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)(注2)(注3)。
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注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c(R-M269)」である。

ウィリアム・マッキンリー

アメリカ合衆国の第25代大統領・ウィリアム・マッキンリー(William McKinley, 1843-1901)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)(注2)(注3)。
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注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c(R-M269)」である。

トーマス・ウッドロウ・ウィルソン

アメリカ合衆国の第28代大統領・ウッドロウ・ウィルソン(Thomas Woodrow Wilson, 1856-1924)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2(R-M269)である(注1)(注2)(注3)。
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注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c(R-M269)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a系統

ゲルノット・ロッテル博士

イスラム神学の研究者・ゲルノット・ロッテル博士(Dr. Gernot Rotter, 1941-2010)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a*(R-L151, subclade-Z198, L176.2/S179.2)である(注1)(注2)。

ゲルノット博士は、1941年オパバ(シレジア)で生まれ、ボン大学で博士号を取得。1980-1984迄ベイルートの東洋研究所の所長として活躍した。その後、ハンブルグ大学で現代アジア学の教授として奉職。ゲルノット博士自身はイスラム教徒ではなく無神論者で、「イスラム神学」は学問として研究していた。ゲルノット博士の父は、ジャーナリストのウォルター・ロッテル(Walter Rotter, 1905-1978)、弟は中世史の研究者・エッケハルト・ロッテル博士(Dr. Ekkehart Rotter)。父系祖先はオーストリアの出身で、1500年代まで遡れる由緒ある家柄(注3)。
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   (ロッテル家の先祖)      (ゲルノット・ロッテル博士)      (エッケハルト・ロッテル博士)
注1)"The Y-Haplogroup R SRY2627/L176.2/Z198 Project - Y-DNA SNP"(Kit Number:33319, Gernot Rotter)
注2)Ray Banksの試作の系統樹(2016.2.1)によれば「R-L151, subclade-Z198, L176.2」の系統上の位置は暫定的に「R1b(M343) > P25 > P297 > R1b1a1a2(M269) > R1b1a1a2a(L23) > R1b1a1a2a1(L51) > R1b1a1a2a1a(L151) > P312 > Z195/S355 > DF27/S250 > Z195/S227 > R1b1a1b1a1b1a2(S228/Z198 or L176.2/S179.2)」である。
注3)ジェームズ・レーダー『系図探求者のためのDNA入門』(2014)

マルコム・グラッドウェル

イギリス系カナダ人のジャーナリストでベストセラー作家・マルコム・グラッドウェルのY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a*(R-L151, subclade-L11)である(注1)(注2)(注3)。
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注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2009による表記では「R1b1b2a1a(R-L151, subclade-L11)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a1c系統 【王家の遺伝子】

フランス王・ルイ16世

フランス王室・カペー家の支流の一つブルボン家のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c(R-Z381)である(注1)(注2)(注3)。この結果はブルボン家の男系子孫に属する3名から得られたサンプルにより確定した(注4)(注5)。かつては、「ルイ16世の血痕である」と伝世されてきた布に付着した血痕からハプログループG2a2b2a1(G-L140)(注6)と推定されていたが、この結果により「ルイ16世の血痕と言われてきた伝世物」が誤りであることが確定した。
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      (シャルル・ド・ブルボン)         (アントワーヌ・ド・ブルボン)            (ルイ15世)                  (ルイ16世)
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注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2011による表記では「R1b1b2a1a1b*(R-Z381)」である。
注4)Genetic genealogy reveals true Y haplogroup of House of Bourbon contradicting recent identification of the presumed remains of two French Kings.
注5)引用者註:シャルル・ド・ブルボンからジョージ5世までの男系の系譜は「シャルル・ド・ブルボン(1489-1537)→アントワーヌ・ド・ブルボン(1518-1562)→アンリ4世(1553-1610)→ルイ13世(1601-1643)→ルイ14世(1638-1715)→ルイ・ド・フランス(1661-1711)→ブルゴーニュ公・ルイ(1682-1712)→ルイ15世(1710-1774)→ルイ・フェルディナン(1729-1765)→ルイ16世(1754-1793)」となるため、これらの家系から分岐した家柄の男系男子は総てこのY染色体を継承していることになる。
注6)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2011による表記では「G2a3b1a(G-L140)」である。

スペイン王・フアン・カルロス1世

スペイン王・フアン・カルロス1世(Juan Carlos I, 1938-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c(R-Z381)である(注1)。
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イギリス王・ジョージ5世

イギリス王室・ウィンザー朝の初代君主・ジョージ5世(George V, 1865-1936)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c1a(R-U106, subclade-Z305)である(注1)(注2)。

ジョージ5世は、ドイツのザクセン=コーブルク=ゴータ家(独: Haus Sachsen-Coburg und Gotha)の出身で、ドイツのヴェッティン家(エルネスティン家)の分家にあたる。ドイツ中部にあったザクセン=コーブルクおよびザクセン=ゴータの2つの領邦からなるザクセン=コーブルク=ゴータ公国の君主・エルンスト1世(Ernst I., 1784-1844)の子孫で、エルンスト1世の曾祖父はザクセン=コーブルク=ザールフェルト公・フランツ・ヨシアス(Franz Josias von Sachsen-Coburg-Saalfeld, 1697-1764)である(注3)。フランツ・ヨシアスの祖父は、ザクセン=ゴータ=アルテンブルク公・エルンスト1世(Ernst I., 1601-1675)で敬虔公(der Fromme)と称せられた人物(注4)。エルンスト1世敬虔公の男系先祖は、マイセン辺境伯・コンラート1世(Konrad I, 1098-1157)につながる家柄(注5)。
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      (コンラート1世辺境伯)            (エルンスト1世敬虔公)            (フランツ・ヨシアス)               (ジョージ5世)
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注3)ジョージ5世の男系の6世祖がフランツ・ヨシアスにあたる。
注4)ジョージ5世の男系の8世祖がエルンスト1世(1601-1675)にあたる。
注5)引用者註:コンラート1世からジョージ5世までの男系の系譜は「コンラート1世(1098-1157)→オットー(1125-1190)→ディートリヒ(1162-1221)→ハインリヒ3世(1215-1288)→アルブレヒト2世(1240-1314)→フリードリヒ1世(1257-1323)→フリードリヒ2世(1310-1349)→フリードリヒ3世(1332-1381)→フリードリヒ1世(1370-1428)→フリードリヒ2世(1412-1464)→エルンスト(1441-1486)→ヨハン(1468-1532)→ヨハン・フリードリヒ(1503-1554)→ヨハン・ヴィルヘルム(1530-1573)→ヨハン2世(1570-1605)→エルンスト1世(1601-1675)→ヨハン・エルンスト(1658-1729)→フランツ・ヨシアス(1697-1764)→エルンスト・フリードリヒ(1724-1800)→フランツ・フリードリヒ・アントン(1750-1806)→エルンスト1世(1784-1844)→アルバート(1819-1861)→エドワード7世(1841-1910)→ジョージ5世(1865-1936)」となるため、これらの家系から分岐した家柄の男系男子は総てこのY染色体を継承していることになる。

ポルトガル王・ペドロ5世(有望王)

ポルトガル王・ペドロ5世(有望王)(Pedro V, 1837-1861)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c1a(R-U106, subclade-Z305)である(注1)。
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          (フランツ)                 (フェルディナント)               (フェルナンド2世)                 (ペドロ5世)
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注2)引用者註:ペドロ5世は、コンラート1世の子孫のフランツ・フリードリヒ・アントンの曾孫にあたる。フランツからペドロ5世までの男系の系譜は「フランツ・フリードリヒ・アントン(1750-1806)→フェルディナント・ゲオルク・フォン・ザクセン=コーブルク=ザールフェルト=コハーリ(1785-1851)→フェルナンド2世(1816-1885)→ペドロ5世(1837-1861)」となる。

ブルガリア王・フェルディナンド1世

ブルガリア王・フェルディナンド1世(Фердинанд I, 1861-1948)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c1a(R-U106, subclade-Z305)である(注1)。
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ジョン・クレイグ・ヴェンター

アメリカの遺伝学者、分子生物学者・ジョン・クレイグ・ヴェンター(John Craig Venter, 1946-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c2b1a1a1(R-L45/S353)である(注1)。
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注1)Genographic Project"Craig Venter"(2015.4.9)

ジェームズ・デューイ・ワトソン

アメリカの遺伝学者、分子生物学者で、DNAの二重螺旋構造を発見し、ノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームズ・デューイ・ワトソン(James Dewey Watson, 1928-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c2b2a(R-S271/Z30)である(注1)。
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注1)Genographic Project"James Dewey Watson"(2015.4.9)

ルーマニア・ワラキアのドラギーチ家

ルーマニア・ワラキアのドラギーチ家(Draghici)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a1c2b2b(R-Z331)である。これは、イオン・ドラギーチ(Ion Draghici, 1775-  )の子孫から得られたデータに基づく(注1)(注2)。
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注1)The Genographic Project 2.0 "OUR STORY"
注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2015による表記では「R1b1a2a1a1c2b2b(R-Z331)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a2a系統

ヨハン・カスパール・ロッテル

ドイツ系米国人・ヨハン・カスパール・ロッテル(ジョン・キャスパー・ロッター, Johann Caspar Rötter/Johann Casper Rader, 1732-1812)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2a1b1a1(R-M167, subclade-Z207/S251)である(注1)(注2)(注3)(注4)(注5)。これは、米国ヴァージニア州ワイス郡(Wythe)在住のカスパールの七世孫にあたる、ジェームス・リー・レーダー(James Lee Rader, 1942-  )ら複数名の男系子孫から得られたデータに基づく結果である(注6)(注7)。

ヨハン・カスパール・ロッテルは、1732年1月25日、神聖ローマ帝国のバーデン(Baden)の出身。マンハイム(Mannheim)、フィールンハイム(Viernheim)へと転々とし、ライン河を下り、新天地を求め1750年8月13日、エディンブルグ号に乗ってオランダのロッテルダムからイギリスの植民地であった北米ロードアイランド州のポーツマスに到り、フィラディルフィアに移民した。1763年5月21日、レイチェル・ジェラルド(Rachel Gerhardt, 1746-1816)と結婚。独立戦争を経てアメリカが独立したことに伴い、名字の表記・ロッテル/ロッター(Rotter)は、徐々に米国風のレーダー(Rader)と綴られるようになった。1812年5月18日、ヴァージニア州ワイス郡ワイスヴィルで死去し、同年7月16日、聖ヨハネ・ルーテル教会の墓地に埋葬された。カスパールの曾孫・ヘンリー・レーダー(Henry Rader, 1829-1864)は、南北戦争で散華。ジェームス・リー・レーダーは、ヘンリーの玄孫にあたる(注8)。
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ヨハン・カスパール・ロッテル作製の水差し(一対)      (ロッテル家の系図)          (ヨハン・カスパール・ロッテルのサイン)
注1)"Rader surname study - Y-DNA"(Kit Number:5185, James Lee Rader)
注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。
注5)"The Big Tree"によれば「R-M167, subclade-Z207/S251」の系統上の位置は暫定的に「R1b(M343) > P25 > P297 > R1b1a1a2(M269) > R1b1a1a2a1a(L52) > R1b1a1a2a1a2(R-P312/S116) > ZZ11 > DF27/S250 > Z195/S355 > Z198 > ZS312 > Z262 > R1b1a1a2a1a2a1b1a1(M167) > Z264 > Z205 > Z206/S235 > Z208/S362 > Z207/S251」である。
注6)ジェームズ・レーダー『系図探求者のためのDNA入門』(2014)
注7)James Lee Rader"Johann Casper Rotter(1732-1812)"(2007)
注8)James Lee Rader"Henry Rader died in the Civil War"(2010)

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a2b系統

ユルク・イェーナッチュ

プロテスタントのリーダーで、三十年戦争の時のスイスの政治家、グラウビュンデン州独立の英雄・ユルク・イェーナッチュ(Jürg Jenatsch/Georg Jenatsch, 1596-1639)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2b(R-U152)である(注1)。 これは、2012年4月グラウビュンデン州都クール(Chur)の大聖堂にあるユルク・イェーナッチュの墓に納められている人骨をDNA解析した結果に基づくものである(注2)。
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ユルク・イェーナッチュは、エンガディン地方に生まれ、グラウビュンデン州で活躍したプロテスタント系牧師兼政治家。フランス軍の力を借りて赴任地のヴァルテリーナから、スペイン、オーストリアを追放し、1621年夏には、ローデルスの城で政敵の党首の暗殺に参加した。わずかな期間に富と名声を得て、グラウビュンデンの独立を守る政治家となったが、その願望が達せらる直前のカーニバルの夜に仮面を被った暗殺者によって斧で惨殺された。その悲劇的な結末は、広く小説の題材とされ著名である。
注1)Genographic Project"George Yenach"(2015.4.9)

マリオ・フランシスコ・バターリ

イタリア系アメリカ人の料理研究家・マリオ・フランシスコ・バターリ(Mario Francesco Batali, 1960-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2b(R-U152)である(注1)(注2)。
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注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2009による表記では「R1b1b2a1a2d(R-U152)」である。

ハプスブルク=ロートリンゲン家

神聖ローマ帝国皇帝・レオポルト2世(Leopold II., 1747-1792)に始まるハプスブルク=ロートリンゲン家(Haus Habsburg-Lothringen)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2b1(R-L2)である(注1)。 これは、ハプスブルク=ロートリンゲン家の男系子孫ら複数名から得られたデータに基づく結果である。ハプスブルク=ロートリンゲン家の現戸主は、元オーストリア皇太子オットー・フォン・ハプスブルクの長男・カール・ハプスブルク=ロートリンゲン(Karl Habsburg-Lothringen, 1961-  )である。
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(ハプスブルク=ロートリンゲン家の紋章)        (レオポルト2世)         (カール・ハプスブルク=ロートリンゲン)          (神聖ローマ帝国の領土)

ジョージ・ワシントン

アメリカ合衆国の初代大統領・ジョージ・ワシントン(George Washington, 1732-1799)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2b1(R-L2)である(注1)(注2)。ジョージ・ワシントンは、少年時代から正直な性格であったことが知られ折桜の故事は著名。
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エイブラハム・リンカーン

アメリカ合衆国の第16代大統領・エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln, 1809-1865)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2b1(R-L2)である(注1)(注2)(注3)。エイブラハムの父祖のサミュエル・リンカーンは、17世紀にイングランド・ノーフォーク州に生まれ、マサチューセッツ州ヒンガムに移民した人物である。
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注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c*(R-M269*, subclade-L2)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a2c系統

スティーヴン・コルベア

アメリカの政治風刺家、マルチタレントのスティーヴン・コルベアのY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2c(R-L21/M529/S145)である(注1)(注2)。
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注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2009による表記では「R1b1b2a1a2f(R-L21/M529/S145)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a2c1a1a1a1系統

アイルランド上王 9人の人質のニール

5世紀のアイルランドのニール上王(Niall Noigíallach)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2c1a1a1a1(R-M222)である(注1)(注2)。これはアイルランドのトリニティ・カレッジで行われた研究により明らかとなった。ニールは、アイルランド島を支配し、王の中の王として上王(ハイ・キング)を名乗り、この島に強力な族長の王朝を建国した。ニール上王の子孫は、現在アイルランド、スコットランドを中心として約100万人を超え、直系子孫であるイアン・ロデリック・マクニールが第46代当主を継承している(注3)。(※アイルランド由来のニール、オニール、マクにールなどの姓は、総て「ニール上王の子孫」という意味である)
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注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c7(R-M222)」である。
注3)A y-chromosome signature of hegemony in gaelic Ireland

聖コルンバ

アイルランド、スコットランドの守護聖人・聖コルンバ(Saint Columba, 521-597)のY染色体は、アイルランド上王・ニールの子孫である為ため、ハプログループR1b1a1a2a1a2c1a1a1a1(R-M222)であると推定されている(注1)(注2)。聖コルンバは、アイルランド北西部にあるドニゴール地方の高貴な王族(Ui Neill:O'Neill オニール家)の出身である。
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注2)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2007による表記では「R1b1c7(R-M222)」である。

ヘンリー・ルイス・ゲイツJr.

アメリカの文芸評論家、学者、作家であるヘンリー・ルイス・ゲイツJr.(Henry Louis Gates, Jr. 1950-   )のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2c1a1a1a1(R-M222)である(注1)(注2)(注3)。
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ヘンリー・ルイス・ゲイツJr.は、DNA解析などによって著名人のルーツを掘り下げる PBSテレビの番組『あなたのルーツを見つける(Finding Your Roots)』シリーズの司会を務めている。ヘンリー自身のルーツは、ヘンリー・ルイス・ゲイツJr.(1950年生まれ)→ヘンリー・ルイス・ゲイツ・シニア(1913年生まれ、ウエストバージニア州ピーターソンズクリーク)→エドワード・セント ローレンス・ゲイツ(1879年生まれ、メリーランド州カンバーランド)→エドワード・L・ゲイツ(1857年生まれ、メリーランド州ブレイディファーム)である。

注3)ISOGG Tree(ver.11.26)による表記。原文のISOGG 2009による表記では「R1b1b2a1a2f2(R-M222)」である。

Y染色体ハプログループR1b1a1a2a1a2c1i1a系統

イングランド王・ジェームズ1世(James I, 1566-1625)のY染色体は、ハプログループR1b1a1a2a1a2c1i1a(R-L21, subclade-L745)である(注1)(注2)(注3)。
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      (ヘンリー・ステュアート)            (ジェームズ1世)                (チャールズ1世)
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ジェームズ1世の父・ヘンリー・ステュアート(Henry Stuart, Lord Darnley, 1545-1567)は、スコットランド王統のステュアート家(Stuart dynasty)の出身で、祖先はスコットランドの君主となる以前は、フランス・ブルターニュで執事を務めた家柄。ノルマン・コンクエストの後にイギリスに領地を得た。



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  • 最終更新:2016-12-11 10:41:23

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