Y染色体C2b系統

Y染色体ハプログループC2b系統

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C2b系統(C-L1373, F1906)の分布図


ニヴフ(ギリヤーク)系アイヌ人

樺太アイヌとも呼ばれる アイヌ人の12.5%を占めるニヴフ(ギリヤーク)系アイヌ人のY染色体は、ハプログループC2*(C-M217, xM48)である(注1)(注2)(注3)。
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     (ニヴフ(ギリヤーク)人)
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C2系統は、北部アジア及びシベリア地域の住民に多く見られる。現代の少数民族であるオロチョン、エヴェンキ、ブリヤート諸族で80%以上を占め、モンゴルや満州地域では30-50%の割合を占める。アイヌでは13%、朝鮮半島には10%程度検出される。北海道へのC2系統の流入は、アイヌ文化の始まる前の段階である平安後期の擦文文化の時代で、同時期に北海道の北及び東北部にはギリヤーク人のオホーツク文化圏があった。彼らは沿海州アムール河から樺太にかけて居住していた漁労民である。C2が流入してアイヌ文化が成立する原因となったのは彼らとの交流交易や戦いを原因とする混血によるものと推定されている。

注1)樺太島 ニヴフ人/庫頁島 尼夫赫人 Tajima et al 2004、C2-M217 8/21 38.1% "Genetic Origins of the Ainu inferred from combined DNA analyses of maternal and paternal lineages"
注2)庫頁島 尼夫赫人 ХАРЬКОВ 2012、C2-M217(xM48, M407) 37/52 71%
注3)分子人類學論壇"關于高句麗語的重大失誤"(2015.5.10)

Y染色体ハプログループC2b1a1a系統 【カナダ系】

ポール・エドガー・フィリップ・マーティン

カナダの第27代首相・ポール・エドガー・フィリップ・マーティン(Paul Edgar Philippe Martin, 1938-  )のY染色体はハプログループC2b1a1a(C-P39)である(注1)(注2)。
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注2)ISOGG Tree 2017(ver.12.221)による表記。原文のISOGG 2011による表記では「C3b(C-P39)」である。

Y染色体ハプログループC2b1a3系統 【カナダ系】

スティーヴン・ジョセフ・ハーパー

カナダの第28代首相・スティーヴン・ジョセフ・ハーパー(Stephen Joseph Harper, 1959-  )のY染色体はハプログループC2b1a3(C-M504)である(注1)(注2)。
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Y染色体ハプログループC2b1a3a系統 【女真系】

ヌルハチ

清朝の太祖・愛新覚羅 弩爾哈赤(1559-1626)のY染色体はハプログループC2b1a3a*(C-M401*, (xF5483))であると確定している(注1)(注2)(注3)。

これは、弩爾哈赤の曾祖父・興祖 福満(Fuman)の男系子孫(福満の子、索長阿の子、龍敦の子、伊巴礼の子、郎球の子孫)から得られたサンプルと、弩爾哈赤の子で皇太極の子、豪格の男系子孫から得られたサンプル、弩爾哈赤の子で多鐸の子、洞鄂の男系子孫から得られたサンプル、弩爾哈赤の祖父翼皇帝 覚昌安(Giocangga, 生年不詳-1583)の男系の子孫など復数名から得られたサンプルに基づく(注4)(注5)。この結果に伴って、父系で継承されてきた清朝の歴代皇帝も皆ハプログループC2b1a3a*(C-M401*, (xF5483))であると結論づけられた(注6)。
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        (ヌルハチ)
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DYS 393 390 19 391 385a 385b 456 458 439 389i 392 389ii
Alleles 14 24 15 10 12 12 16 19 11 13 11 16

DYS 635 Y-GATA-H4 437 438 448              
Alleles 23 11 14 10 21              
(太祖・弩爾哈赤(Nurgaci)の子で、太宗・皇太極(Hung Taiji)の子である豪格(Hooge)の男系子孫から得られた出サンプルに基づくSTR値)

注2)『われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか -生物としての人間の歴史-』帯刀益男著、早川書房、2010年5月20日、101頁より
注3)House of Aisin Gioro is the imperial family of the last dynasty in Chinese history - Qing Dynasty (1644 - 1911). Aisin Gioro family originated from Jurchen tribes and developed the Manchu people before they conquered China. By investigating the Y chromosomal short tandem repeats (STRs) of 7 modern male individuals who claim belonging to Aisin Gioro family (in which 3 have full records of pedigree), we found that 3 of them (in which 2 keep full pedigree, whose most recent common ancestor is Nurgaci) shows very close relationship (1 - 2 steps of difference in 17 STR) and the haplotype is rare. We therefore conclude that this haplotype is the Y chromosome of the House of Aisin Gioro. Further tests of single nucleotide polymorphisms (SNPs) indicates that they belong to Haplogroup C3b2b1*-M401(xF5483), although their Y-STR results are distant to the "star cluster", which also belongs to the same haplogroup. This study forms the base for the pedigree research of the imperial family of Qing Dynasty by means of genetics.
注4)Dienekes' Anthropology Blog"The genetic legacy of the Manchu"
注5)ISOGG 2016(ver11.110)による表記。改定される前の原文のISOGG 2014迄の表記では「C3b2b1*-M401(xF5483)」である。

大満洲国 康徳帝

清朝第12代皇帝(宣統帝)で、大満洲国の太祖・康徳帝(本名:愛新覚羅溥儀)のY染色体はハプログループC2b1a3a*(C-M401*, (xF5483))であると確定している(注1)(注2)。康徳帝の父祖は女真系満洲族の出身で、辛亥革命で清朝が一旦滅びたあと、東アジアの安定確立のため、「五族共和・王道楽土」の理念を掲げ、父祖の地である満洲で満洲人を皇帝に戴く国家を再興した。
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         (康徳帝)                   (大満洲国)
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注2)弩爾哈赤の曾祖父・興祖 福満(Fuman)の男系子孫(福満の子、索長阿の子、龍敦の子、伊巴礼の子、郎球の子孫)から得られたサンプルと、弩爾哈赤の子で皇太極の子、豪格の男系子孫から得られたサンプル、弩爾哈赤の子で多鐸の子、洞鄂の男系子孫から得られたサンプル、弩爾哈赤の祖父翼皇帝 覚昌安(Giocangga, 生年不詳-1583)の男系の子孫など復数名から得られたサンプルに基づく。


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  • 最終更新:2017-09-23 13:29:24

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