Y染色体O2a2b1a1系統

Y染色体ハプログループO2a2b1a1系統(秦系)

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O2a2b1a1系統(O-M117)の分布図


徐福

中国 秦代の方術士・徐福のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1(O-M117)であると推定される(注1)。これは、江蘇省の徐氏 男性複数名から得られたデータに基づく(注2)。
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DYS 393 390 19 391 385a 385b 437 448 439 389i 392 458
Alleles 13 24 14 10 13 18 15 20 13 13 14 19

司馬遷の『史記』よると、徐福は、斉国の琅邪郡(現 山東省臨沂市)の出身であるが、1982年『中華人民共和國地名辭典』編纂の際に行われた国家的規模の学術調査において、江蘇省連雲港市贛楡県金山鎮にある「徐阜」という村に、徐福にまつわる伝承や遺品が集中して発見された。この村は、少なくとも清朝 乾隆帝の時代より以前から「徐福村」と呼ばれており、徐福自身は「蓬莱郷」と「不老不死の仙薬」を求めて東方へ船出したが、残された親族が、のちに江蘇省へ移り住んだと伝えられている(注3)。一方、日本の和歌山県には、韓人・李梅渓が揮毫し、紀州藩祖・徳川頼宣が建てた「秦 徐福之墓」という墓がある(注4)。

注1)分子人類學論壇『江蘇揚州徐氏O3a3c1,M117+』(2010.6.20)
注2)ISOGG Tree 2017 (ver.12.31)による表記。原文のISOGG 2010による旧表記では「O3a3c1(O-M117)」である。
注3)宮城谷昌光『異色中国短篇傑作大全』 講談社、2001年、146頁、ISBN 4-06-264970-5
注4)東論文化『中国人が日本人の祖先という伝説は史実ではない』(2017.3.30) - 中国では秦の始皇帝の命を受けて不老不死の薬を求めて日本に渡った徐福という人物が日本人の祖先だと信じている人が少なからず存在する。徐福と同じY染色体ハプログループに属する人々が存在することから、徐福が日本に到達していた可能性はゼロではないが、同様の伝承は朝鮮半島にもあるため伝説の域を出ない。徐福と数千人の若い男女が日本人の祖先であるというのは明らかに語弊のある表現だと言えよう。中国メディアの東論文化は2017年3月30日、「中国では徐福と徐福が従えていた若い男女たちが日本人の祖先であると主張する人がいる」と紹介する一方で、「果たしてこの説は本当なのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。記事では、徐福とその一行が日本人の祖先であるとする説に対し、Y染色体による分析を示して、特殊な例外を除き、大多数の日本人の祖先は徐福とその一行ではないと論破。分子人類学に基づく人類のY染色体ハプログループで分類すると、日本人はハプログループD1bというY染色体を持つグループが日本に渡り、数万年間、独自の発展を遂げた後、東アジアにルーツを持つハプログループO1bの弥生人と融合共生した民族が日本人であると解析した。さらに、徐福とその一行が日本人の祖先であるならば「日本語に中国語の影響が見られなければならない」と指摘し、漢字は日本でも使用されているが「日本語と中国語の文法はまったく異なる」と説明。Y染色体から見ても、言語面から見ても「紀元前3世紀ごろに不老不死の薬を求めて日本に渡った徐福という人物が日本人の祖先だとする説は正しくない」と伝えた。

李舜臣(徳水李氏)

李氏朝鮮時代の将軍・李舜臣のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1(O-M117)である(注1)(注2)(注3)。これは、ソウル特別市出身の徳水李氏の男性から得られたサンプルに基づく(注4)。
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       (李舜臣)          (徳水李氏の男性)
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DYS 393 390 19 391 385a 385b 426 388 439 389i 392 389ii
Alleles 12 23 14 10 14 19 11 10 12 11 14 27

李舜臣は、朝鮮京畿道開豊郡徳水を本貫とする徳水李氏で、高麗の武官(神虎衛中郎将)・李敦守を始祖とする。李敦守は、1218年契丹が高麗に侵入した時、これを防衛して功績があった。また、李氏朝鮮時代の朱子学者・李珥(号:栗谷, 1536-1584)も同じ本貫であるため、李珥のY染色体もハプログループO2a2b1a1(O-M117)であると推定される。

注2)FamilytreeDNA Korea Project의 한 덕수 이씨분의 부계하플로 결과는 O2a2c1a(M117).
注3)ISOGG Tree(ver.11.18)による表記。原文のISOGG 2014による旧表記では「O3a2c1a(O-M117)」である。

シン・ヨンギュン博士

医工学研究所テラグノーシス研究員、米国アイオワ州立大学(生物物理学)教授・シン・ヨンギュン(Dr. Shin Yeon-Kyun/신연균)教授のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1(O-M117)である(注1)(注2)。
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シン・ヨンギュン博士の本貫は、平山申氏で、韓国ソウル特別市出身。全羅北道群山市出身の平山申氏の男性1名からはO2a1a1b(O-F915)が検出されている。

注1)Iowa State University "Dr. Yeon-Kyun Shin"(2017.1.14)

ベニグノ・アキノ2世

フィリピンの政治家で大統領国防省顧問ベニグノ・アキノ2世(Benigno Simeon "Ninoy" Aquino, Jr., 1932-1983)のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1(O-Page23)であると推定される。これは、アキノ姓のフィリピン人男性から得られたデータに基づくものである(注1)(注2)。ベニグノ・アキノ2世の父は、ベニグノ・アキノ1世(Benigno Aquino, Senior, 1894-1947)、祖父はセビラーノ・アキノ(Servillano Aquino, 1874-1959)である。
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注1)The Genographic Project 2.0 "OUR STORY"
注2)ISOGG Tree(ver.11.18)による表記。原文のISOGG 2014による旧表記では「O3a2c1a(O-Page23)」である。

Y染色体ハプログループO2a2b1a1a系統(秦系)

秦始皇帝

秦始皇帝のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1a(O-M133)であると推定される(注1)(注2)(注3)。
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注1)『探析中華民族的源流』(2007.11.11)
注3)『弥生人の起源』(2011.10.2)

秦河勝

聖徳太子の側近として活躍した秦河勝のY染色体は、ハプログループO2a2b1a1a1a(O-Y17728)であると推定される(注1)(注2)(注3)。
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       (秦河勝)
秦河勝の子孫としては、楽家の東儀家、猿楽の始祖観阿弥世阿弥親子、四国の戦国大名の長宗我部元親長宗我部盛親親子などが知られる。
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      (東儀哲三郎)           (世阿弥)           (長宗我部元親)
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注1)『探析中華民族的源流』(2007.11.11)
注3)『弥生人の起源』(2011.10.2)


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  • 最終更新:2017-09-23 09:38:12

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